―――月日は少しばかり流れ、6日目。
二つのステージをひたすら繰り返して挑戦していた正男。
正男「はぁ…はぁ…はぁ…」
申公豹「……ん?」
申公豹は、正男から出る火のオーラが、若干強くなっているのを感じた。
申公豹「おい、正男」
正男「何ですか?」
申公豹「…すげぇな。お前、そろそろ能力が使えるようなレベルにまでなってるようだ。」
正男「えっ!?」
申公豹「まあ、念じてみな。掌を前に突き出して”炎よ、出ろ”ってな」
正男「…わかりました、やってみます」
というと同時に掌を前に突き出す正男。
2秒ほどの後。
ボゥッ
という音と共に、正男の右掌から野球ボール大の球状の炎が発射された。
その弾は地面をはねながら進んでゆく。
申公豹「おお、すごいじゃないか。コレは”掌中焔(ハンドファイア)”だな。
掌から炎を出す能力だ。」
正男「やった…!
能力が使えた!!
やったあああああ能力が使えたぞおおおお!!」
能力が使えたことにより狂喜乱舞する正男。それほどうれしいようだ。
申公豹「…だが、喜んでいるのもつかの間、今度のステージはハードだぞ。」
正男「…え?」
申公豹「次はまだ行っていなかった最後のステージ、火山だ。」
正男「ええーーーっ!?」
申公豹「まあ、何とかなるさ。その能力を使って適当に処理してくれ。
ついでに能力にも慣れておくんだな。」